今週のCNN student newsは胡錦濤中国国家主席訪米のニュースが
連日報じられていました。中国に対する米メディアの関心の高さが
うかがわれます。
このニュースを取り上げようかとも思いましたが、以前にもこのコーナーで
中国のことは書いたし、同じような記事になるのもつまらないので、
今回はアリゾナ銃乱射事件について少し調べてみました。
1月8日、アリゾナ州 Tucsonのスーパーマーケットで行われた政治集会で、
男が銃を乱射。6人が死傷、アリゾナ州の下院議員であるGabrielle Giffords氏を
含む14人が負傷しました。
Giffords氏は至近距離で頭部を撃たれ、一時は危篤状態に陥りました。
現在は徐々に回復に向かっていますが、まだ予断を許さない状況だそうです。
犯人は22歳の男性で、精神的に不安定な状態と指摘されていたにもかかわらず、
精神科受診歴がなかったために容易に銃を購入することができ、今回の凶行に至りました。
このような悲劇をいつまで繰り返さないといけないのでしょうか?
日本人の感覚からすれば、そもそも銃を持っているからこのような事件が
起こるのであって、銃所持を規制すればいいじゃないかと考えがちですが、
アメリカ人の銃に対する考えは日本人のものとはかなり異なるようです。
アメリカから銃が無くならない一つの要因として、合衆国憲法修正第二条があります。
"A well regulated militia, being necessary to the security of a free
state, the right of the people to keep and bear arms, shall not be infringed."
訳: 規律のある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を
保有し携帯する権利は侵害されてはならない。
銃規制の支持者は赤字のところを「この修正事項はNational Guardのような民兵の
銃を保有する権利を保障するものであって、その他の人には必ずしも必要ない」
と主張しています。
銃規制の反対者は青字のところを「この修正事項は個人の銃保有を保障するもので
あり、民間人も自由に武器を持つべきだ」と解釈しています。
このような憲法解釈の対立に加え、議会や司法、さらには国民感情が複雑に絡み合っており、
とても一筋縄で解決する問題ではありません。しかし、解決しない限りこのような痛ましい
事件は必ず繰り返されることでしょう。
日本が平和で本当によかったです。